Logicool独自の無線規格のLogiBolt。
同じくLogicool独自規格のUnifyingや、Bluetooth、USBレシーバーとの違いってなに?って気になりますよね。
Logicoolの公式サイトにLogiBolt対応のマウスやキーボードも増える中、UnifyingやBluetooth、無線2.4GHzとの違いに悩む人も多いのではないでしょうか。
Logicoolの製品の接続方法は、種類が多く、選ぶのが難しいと感じることも珍しくありません。間違って選ぶとパソコンによっては接続できないものがあり、お金が無駄になってしまいます。
実際Logicoolの公式サイトの説明も不十分。「どう違うんだよ…」と散々悩まされたので、本記事でLogiBoltとは何かということについて解説します。
「LogiBolt対応マウスを使ってみたいけど、よくわからない」という人のために、Unifyingとの違いや、LogiBoltを設定するLogi Options+でなにができるのかも解説するので、ぜひ参考にしてください。
ロジクールのLogiBoltとは
LogiBoltとは、Logicoolの独自のUSBレシーバーを使う無線規格です。
LogiBolt対応製品となっているマウスやキーボードで使える接続方式で、LogiBolt専用のUSBレシーバーをパソコンのUSBポートに挿すことで接続できます。
LogiBoltはBluetoothの基盤技術を使用しているから、LogiBoltのレシーバーがないときはBluetooth機器として使えるようになっているよ。
LogiBoltのレシーバーは、小型のBluetoothレシーバーに似ています。六角形の稲妻のようなデザインの入った、LogiBoltのロゴが付いています。
LogiBoltが使える機器はすべて、この六角形のロゴが付いているので、一目でわかります。大きさは1円玉とほぼ同じサイズで、パソコンのUSBポートに挿しても邪魔になりにくいデザインです。
現在は、Logicoolの公式サイトからもUnifying対応製品はだんだん減ってきて、新しく発売されるマウスは最新規格のLogiBoltに順次置き換わっています。
しかし、LogicoolにはLogiBoltのほかに、Unifyingという独自の無線規格もあります。
1つのレシーバーで6台まで同時に接続、Logi Options+で管理・カスタマイズできるといった機能も、LogiBoltとほとんど変わらないため、混同されることも少なくありません。
どちらもLogicoolの独自規格?LogiBoltとUnifyingの違い
どちらもLogicoolの独自規格で、それぞれ専用のUSBレシーバーで接続するタイプですが、違いがわかりづらいことは否めません。
そこでLogiBoltとUnifyingで、どんな違いがあるのか見ていきましょう。
LogiBoltとUnifyingは互換性がない
LogiBoltとUnifyingには、互換性がありません。
そのため、
- LogiBolt対応製品:LogiBoltレシーバーしか接続できない。Unifyingレシーバーは使えない。
- Unifying対応製品:Unifyingレシーバーしか接続できない。LogiBoltレシーバーは使えない。
という仕様になっています。両方の規格に対応したレシーバーもありません。
そのため、もし今Unifyingレシーバーを使ってマウスやキーボードを接続している場合は、LogiBoltレシーバーが必要になります。
また、Bluetooth+LogiBolt、Bluetooth+Unifyingの組み合わせはありますが、LogiBoltとUnifyingを同時に搭載しているマウス、キーボードもありません。
新製品も後継機種もLogiBolt対応に順次置き換わっているため、現在Unifying対応機種を使っている場合も、今後はLogiBolt対応機種に買い替えるのがおすすめです。
LogiBoltの方がペアリングに一手間かかる
LogiBoltもUnifyingはどちらもペアリング設定が必要ですが、Logiboltの方が若干手間がかかります。
Unifyingは、旧Logi Options、またはUnifying Softwareをパソコンにインストールしてペアリングしていました。機種によっては、Unifyingレシーバーを接続してペアリングボタンを押すだけで接続できるものもあり、Unifyingは簡単にペアリングできていました。
ただし、LogiBoltはそうもいきません。
LogiBoltは、Logi Options+からデバイスの追加をしてペアリングを行うため、Logicool公式サイトから専用アプリのダウンロードが必要です。
Unifyingよりは一手間余計にかかるものの、ソフトさえ入っていればBluetoothよりは簡単につながります。
会社PCや借りたPCだから勝手にアプリをインストールできない!という人には、「Logi Web Connect」というLogicool公式のWebサイトから接続設定が可能です。
アプリをインストールしなくてもLogiBoltやUnifyingのマウス、キーボードを接続できるよ!
複数のパソコンで使う場合はLogiBoltやUnifyingよりBluetoothの方が便利
LogiBoltやUnifyingは接続に専用のUSBレシーバーが必要になるので、実質USBレシーバーと使用感はほとんど変わりません。
つまり、職場のPCと自宅のPC、持ち歩き用のノートPCなど複数のパソコンでマウスを使いたい場合は、複数のレシーバーを用意するか、いちいちレシーバーを抜いて差し替えなければいけません。
その点、Bluetoothはパソコン側にBluetoothを受信できる機能があれば、レシーバーを持ち歩く必要がありません。
LogiBoltのメリットとは?安全で遅延がない無線規格
ここまで解説を読んできた方は、「ならBluetoothでよくない?」と思ったのではないでしょうか。正直、私もそう思いました。
しかし、LogiBoltにはBluetoothにはない3つのメリットがあります。
Logicool Flow(ロジクールフロー)に対応している
LogiBolt対応製品は、Logicool Flowに対応している製品が多いのが魅力です。
Logicool Flowとは、1台のマウスで複数のパソコンをコントロールできる機能。Logicoolの一部のマウスやキーボードに搭載されています。
FlowはBluetoothのマルチペアリングとは違い、接続先を切り替えなくても、あたかもすべてのパソコンが1台のマシンであるかのようにシームレスに操作できます。
OSが違うWindowsとMacの間でも使え、さらにドラッグアンドドロップで別のパソコンへファイルを移動することも可能です。
Flowが使いたいという理由でLogiBolt対応機種を選んでる人も多いくらい便利な機能だよ!
Bluetoothより安定性と安全性が高い
Bluetoothの技術を基盤に開発されたLogiBoltは、Bluetoothよりも接続の安定性と暗号化が強化されています。
たとえば、Bluetooth機器は使用中やペアリング待機中の機器が周りに増えると、電波が干渉して接続が不安定になってしまいます。その点LogiBoltは高い抗干渉性を持ち、周りにWi-FiやほかのBluetooth機器の電波が飛んでいる場所でもあまり干渉を受けません。
そのため、遅延が非常に少なく、8ms以下の低遅延に抑えられています。これは人間の平均的な反射反応速度が250msから比較しても、ほぼ体感できないレベルの低遅延といえます。
Bluetoothが使えない会社のパソコンでも使える
LogiBoltレシーバーは、一度マウスやキーボードとペアリングの設定をしたら、別のPCに挿し直しても接続できます。
たとえば、自宅のPCでペアリングやボタンの割り当て設定をしておけば、会社PCやほかのPCに挿し直しても同じ設定で使用できます。
そのため、「会社PCで専用アプリがインストールできないから、使えないかも…」と心配する必要はありません。マウスのボタン設定をカスタマイズした情報も記録しておけるため、PCごとに設定し直す手間もかかりません。
在宅勤務や会社PCで使う人には特に便利です。
LogiBolt対応機種一覧
2023年12月現在、LogiBoltに対応しているマウスは以下のとおりです。
- MX Master 3S
- MX Anywhere 3S
- Ergoシリーズ LIFT
- Ergoシリーズ LIFT for MAC
- PEBBLE MOUSE 2 M350S(レビューを見る)
- M750 SIGNATURE(レビューを見る)
- M650 SIGNATURE
- M550 SIGNATURE
- POP MOUSE
UnifyingやBluetoothのみ対応していた機種が、後継機でLogiBoltに対応した製品が増えました。
たとえばM350SはM350にバージョンアップしたとき、LogiBoltとFlowに対応しています。
LogiBolt対応マウスならBluetoothでの接続も可能!買い替えて便利に使おう
Logicoolでは自社製品へのLogiBolt搭載を進めています。画期的なFlowの便利さもあって、今後LogiBolt対応のマウスやキーボードはどんどん増えていくでしょう。
LogiBoltのレシーバーはLogiBolt対応機種で使い回せるので、万一使っているマウスが故障しても、別のLogiBolt対応マウスに買い替えたときにそのまま使えます。
LogiBoltレシーバーは別売りされていますが、4~5,000円以上のマウスだとレシーバーが同梱されている製品もあります。1,000円ほどするレシーバーもセットでついてくるので、かなりお買い得です。
高性能で安心、安全、安定なLogiBolt。USBレシーバータイプの無線マウスを購入しようか考えているなら、上位互換のLogiBolt対応マウスが断然おすすめです。