「マウスが勝手に動く!」「カーソルが勝手に飛ぶんだけど、これってウイルス?」と不安になって調べていませんか?
実はマウスのカーソルが勝手に動く症状は、パソコンの設定か、マウス本体の汚れや故障に原因があることがほとんどです。
おたばぶ急に動くマウスカーソルにびっくりするかもしれませんが、ほとんどの場合、ウイルスが原因ではないので安心してください。
ただし、パソコンの設定の変更はWindows 10とWindows 11で画面が少し違います。また、マウス本体に原因がある場合、対処法を間違えると故障につながってしまう可能性があります。
そのため、いまカーソルが勝手に動いている原因に合わせて、正しい順番で対処することが大切です。
そこで今回は、マウスが勝手に動くときの原因と、Windows 11の画面で試せる8つの対処法を、効きやすい順にくわしく解説します。
まず30秒でやること:この3つで直ることが多い
原因を調べるより先に、この3つを試してください。カーソルが勝手に動く相談のかなりの割合は、ここで片付きます。
どれも道具も設定もいりません。マウスを持ち上げる、電池を替える、レシーバーを挿しかえる。それだけです。
この3つを先にやる理由は、カーソルが勝手に動く原因の大半が「マウスの下・マウスの中・レシーバーの周り」という、手の届く範囲にあるからです。パソコンの設定をいじるのは、この3つで直らなかったあとで十分。逆に、先に設定をいじってしまうと、あとで「結局、電池だった」とわかったときに設定を元に戻す手間が増えます。順番に意味があるので、上から試してくださいね。これで直らなかった場合に、次の章から原因を絞っていきます。
マウスを持ち上げてみる
まず、マウスを机から5cmくらい持ち上げて、カーソルが止まるか見てください。
止まるなら、原因はマウスのセンサーが机の表面をうまく読めていないこと。光沢のある机、ガラスの天板、木目の細かい模様の机は、光学式マウスのセンサーが誤読しやすい代表格です。マウスパッドを1枚敷くか、コピー用紙を1枚挟むだけで直ることもあります。
持ち上げてもカーソルが動き続けるなら、原因は机ではなく、電池・接続・パソコン側のどれかです。次へ進んでください。
この「持ち上げテスト」は、故障かどうかの最初の分かれ道になります。光学式マウスは、底面のセンサーが机の表面の模様を高速で撮影して、そのズレから移動量を計算しています。持ち上げると撮影する対象がなくなるので、正常なマウスなら必ずカーソルが止まる。止まらないということは、センサーの読み取りとは無関係な場所から「動け」という信号が出ている、ということです。
電池を替える・充電する
無線マウスは、電池が減ってくるとセンサーの光が弱くなり、カーソルが飛んだり、勝手に動いたりする症状が出ます。「壊れた?」と思って買い替えたら電池切れだった、という話はめずらしくありません。
乾電池式なら新しい電池に交換、充電式ならしっかり充電してから確かめましょう。電池を入れ替えたついでに、電池のフタの中にホコリが溜まっていないかも見ておくと安心です。
「先週替えたばかり」でも油断しないでください。100円ショップの電池は当たり外れがあり、新品でも電圧が足りないことがあります。切り分けのときだけは、メーカー品の新品を使うと確実です。それと、電池を入れる向きが少しズレていて接触が甘い、というのも意外とよくある落とし穴です。
USBレシーバーを別のポートに挿しかえる
無線2.4GHzのUSBレシーバーを使っているなら、別のUSBポートに挿しかえてください。デスクトップパソコンで背面に挿しているなら、前面ポートへ。
USB3.0のポートや、その隣に挿したUSBメモリ・外付けHDDは、無線マウスと同じ2.4GHz帯のノイズを出すことがあります。レシーバーの隣がにぎやかなだけで、カーソルがふらつくことがあるんです。
挿しかえるときは、レシーバーを抜いて5秒ほど待ってから挿してください。抜いた瞬間にWindowsがドライバをいったん手放し、挿し直したときに読み直すので、ドライバの一時的な不調もこれでリセットされます。USBハブを経由しているなら、ハブを外してパソコン本体に直接挿すのも試す価値があります。
マウスが勝手に動く5つの原因
30秒の3つで直らなかったら、原因を絞っていきましょう。
マウスカーソルが操作と関係なく動く原因は、大きく5つあります。ざっくり言うと「マウスの下(センサー)・マウスの中(電池と基板)・パソコンの上(タッチパッドや他の機器)・パソコンの中(設定とドライバ)」のどこかです。
どんな動き方をするかに特徴があるので、自分の症状と照らしながら読んでみてください。「ピョンと飛ぶ」のか「じわじわ流れる」のか「一定方向に流れ続ける」のかで、疑う場所がかなり絞れます。表の右端に、この記事のどの手順が対応するかも書いておきました。当てはまる行の手順だけ試せば、全部やらなくて済みます。迷ったら、上から順に読んでください。
| カーソルの動き方 | まず疑う原因 | この記事の対処法 |
|---|---|---|
| 不規則にピョンと飛ぶ・引っかかる | センサーの汚れ・机の表面 | 手順1・手順3 |
| じわじわ動く・反応が遅れる | 電池切れ | 手順2 |
| キーボードを打つと動く | ノートPCのタッチパッド | 手順5 |
| 一定方向にゆっくり流れ続ける | ゲームパッドなど他の機器 | 手順6 |
| 上のどれでもない・毎回違う | ドライバ・接続・本体の故障 | 手順4・7・8 |
原因1:マウスのセンサーにほこりや汚れが付着している
光学式マウスは、底面から光を出して、反射した光をセンサーで感知してカーソルを移動しています。
このセンサーにホコリや汚れが付着していると、カーソルの移動した位置を正しく識別できず、思わぬ場所に飛んで行ってしまうことがあります。
汚れの正体は、髪の毛・ペットの毛・手垢・お菓子の粉など。とくに髪の毛が1本、センサーの窓にかかっているだけで「カーソルが引っかかる」「一瞬飛ぶ」が起きます。マウスを裏返して、光っている小さな窓を見てください。何か挟まっていたら、それが犯人です。長く使っているマウスは、窓の周りに手垢が輪のように溜まっていることもあります。窓が曇って見えるなら、それが読み取り精度を落としています。
光沢のある机やガラス天板でも同じことが起きる
センサーが汚れていなくても、机の表面が原因で同じ症状が出ます。ガラスや鏡面仕上げの天板は光が反射しすぎて、センサーが「動いていない」のに「動いた」と誤読するんです。
木目の細かい模様や、透明なデスクマットの上でも起きることがあります。この場合はマウスの掃除では直らないので、マウスパッドを敷いてください。
原因2:ノートパソコンのタッチパッドが誤作動して勝手に反応している
ノートパソコンの場合は、タッチパッドが原因となっている可能性があります。
マウスカーソルが勝手に動くにもかかわらず、特定の位置に必ず移動する規則性がない場合、タッチパッドが触れてしまっているかもしれません。
見分け方は「文字を打っているときだけ動くか」です。キーボードを打っている最中にカーソルがぴょこぴょこ動いたり、打っている文章の途中に急にカーソルが飛んで別の行に文字が入ったりするなら、ほぼタッチパッドで確定。マウスを使っていないのにカーソルが動く、という状況もこれです。マウス本体がいくら正常でも、タッチパッドという「もう1つのマウス」が勝手に入力しているわけです。外付けマウスを使うなら、タッチパッドは眠らせておくのが無難です。
手のひらが当たっているだけのことも多い
タッチパッドの誤作動は、故障よりも「キーボードを打っている手のひらの付け根が、タッチパッドの端に触れている」ことがほとんどです。文字を打つたびにカーソルがぴょこぴょこ動くなら、まずこれを疑ってください。
ノートパソコンでマウスを使うなら、タッチパッドの機能そのものをオフにしてしまうのが手っ取り早いです。やり方は手順5で説明します。
原因3:電池切れ・充電不足
そもそもマウスの電池が不足していると、無線マウスはしっかりとセンサーの光を出せなくなり、誤作動を起こしやすくなります。
電池が減り始めのころは「たまに飛ぶ」程度ですが、切れる直前は「勝手にじわじわ動く」「反応が遅れる」といった症状が混ざってきます。マウスの電源ランプが点滅していたり、パソコンの通知に電池残量の警告が出ていたりしたら、ほぼ確定です。
無線マウスの電池は、カタログでは「18か月」「24か月」と書かれていますが、あれは1日の使用時間を控えめに見積もった値。毎日長時間使う人は半年〜1年で切れることもめずらしくありません。「買ってからまだ1年も経っていないのに」と思っても、使い方次第では十分あり得ます。充電式のマウスは、バッテリーが古くなると満充電してもすぐ減るようになるので、そちらは寿命のサインです。
原因4:ゲームパッドなどの周辺機器に問題がある
マウス以外に、ゲームパッドやペンタブレットなど、マウスカーソルを操作できる周辺機器を接続している場合、周辺機器の故障やトラブルが原因で、マウスカーソルが移動してしまうことがあります。
「マウス以外の機器がカーソルを動かせる」ということ自体、意外と知られていません。ゲームパッドのスティック、ペンタブレットのペン、タッチパネル、リモート操作ソフト。これらは全部、Windowsから見ればマウスと同じ「ポインティングデバイス」です。どれかが勝手に入力していれば、マウスが完全に正常でもカーソルは動きます。マウスを疑う前に、机の上とパソコンの背面を一周見回してください。心当たりのない機器がつながっていたら、まずそれを抜いてみましょう。
コントローラーのスティックが「ドリフト」していることも
ゲームパッドのアナログスティックは、使い込むと触っていないのに少しずつ入力が入る「ドリフト」という症状が出ます。パソコンの設定によってはこの入力がマウスカーソルとして扱われるため、マウスは無実なのにカーソルが一定方向へ流れ続けることがあります。
カーソルが「同じ方向へゆっくり流れる」なら、まずコントローラーを抜いてみてください。
原因5:マウスの故障やドライバーの問題
マウスの内部にはマウスの動作をパソコンに伝えるための基板やスイッチが入っています。
経年劣化などが原因で故障すると、マウスの光学センサーの動きを正しくパソコンに伝えられず、カーソルが飛び飛びになってしまいます。
また、マウスの動きを制御するドライバーが古かったり、なんらかのトラブルが発生すると、マウスの挙動がおかしくなることがあります。Windows Updateのあとに急におかしくなった、という場合はドライバの可能性が高いです。
この原因5は「上の4つを全部潰しても直らなかったとき」に初めて疑う場所です。センサーも電池もタッチパッドも周辺機器も問題なし、それでもカーソルが飛ぶなら、マウスの中か、パソコンの中のどちらか。ここから先は手順4と、記事後半の「切り分け」で確かめていきます。
【Windows 11】マウスが勝手に動くときの8つの対処法
マウスカーソルが動く原因がわかったら、早速対処法を試していきましょう。
順番は「マウス側(物理)→ Windows側(設定)→ 接続のやり直し」の並びです。上から順に試して、直ったところで止めてかまいません。Windows 10の人は、設定画面の文言が少し違うだけで手順は同じです。
この順番にしているのは、「戻すのが簡単な手順」から始めたいからです。掃除や電池交換は失敗してもマイナスがありません。Windowsの設定は元に戻せますが、何を変えたか覚えておく必要がある。ペアリングのやり直しは、失敗するとマウスが一時的に使えなくなる。だから、リスクの低い順に並べています。途中で直ったら、そこで止めて大丈夫です。
手順1〜3:まずマウス側(掃除・電池・置き場所)
パソコンの設定をいじる前に、マウスそのものを整えます。ここで直る割合がいちばん高いので、面倒がらずにやってください。
この3つは「30秒でやること」の章とほぼ同じですが、ここでは掃除の仕方まで丁寧に書きます。飛ばした人は、ここで一度きちんとやっておくと、あとの手順で「やっぱり汚れだった」と戻ってくる手間が省けます。
掃除で気をつけるのは2点。通電したまま拭かないこと(無線マウスは電源を切る、有線は抜く)と、アルコールでプラスチックを傷めないこと。この2つさえ守れば、あとは難しいことはありません。掃除と電池交換で直るなら、マウスは壊れていません。10分で済むので、先に手を動かしてください。道具は爪楊枝とエアダスターがあれば十分です。
手順1:マウス本体を掃除する
エアダスターでマウスの本体からホコリを払ったり、爪楊枝のような細いものでたまっている汚れを取りましょう。
裏返して、センサーの窓(光っている小さな穴)にホコリや髪の毛が挟まっていないかも見てください。ここが汚れているのが、カーソルが飛ぶ原因のかなりの割合を占めます。窓の周りに手垢が溜まっていたら、綿棒でそっと拭き取ります。窓そのものを爪や硬いものでこするのは厳禁です。傷が付くと、汚れ以上にセンサーの読み取りが悪くなります。
キーボード掃除用のスライム状のお掃除グッズも便利です。押し込みすぎると取れなくなるので、軽くぺたぺたと付けてボタンの間のゴミなどを取ってください。
この時、アルコール分の含まれるウェットティッシュで拭かないように気を付けてください。プラスチック製のパーツがアルコールで傷み、かえって故障の原因になります。
マウスを拭くときは、液晶ディスプレイにも使えるOA機器用のウェットティッシュを使用してください。
手順2:マウスの電池が充分か確認する
そもそもマウスの電池が不足していると、無線マウスはしっかりとセンサーの光を出せなくなり、誤作動を起こしやすくなります。
充電式のマウスの場合はしっかりと充電し直してみましょう。電池式の場合は、新しい電池に交換してください。「まだ残ってるはず」と思っても、いったん新品に替えて切り分けるのが早道です。交換したら、電池のフタがきちんと閉まっているかも確認を。フタが浮いていると電池が微妙にずれて、接触が甘くなることがあります。
手順3:マウスの置き場所を変える・マウスパッドを敷く
光沢のある机やガラス天板、透明なデスクマットの上で使っているなら、マウスパッドを1枚敷いてみてください。急場しのぎならコピー用紙1枚でも効果があります。
これで直るなら、マウスは壊れていません。机との相性の問題です。マウスパッドは布製でも樹脂製でもかまいませんが、表面に細かい模様があるものの方がセンサーは読みやすいです。真っ黒で模様のないパッドは、機種によっては逆に読みにくいことがあるので、そこだけ注意してください。
手順4〜6:Windows側の設定
マウス側で直らなかったら、Windowsの設定を見ていきます。ここからは設定画面のスクリーンショットを見ながら進めてください。
この3つの手順は、それぞれ狙う原因が違います。手順4はドライバの不調、手順5はタッチパッド、手順6は周辺機器。前の章の「5つの原因」で当たりを付けた人は、該当する手順だけやれば十分です。当たりが付いていない人は、上から順にどうぞ。どれもWindowsの設定画面から操作するだけで、パソコンを壊すような操作は含まれていません。
設定画面は「Windowsアイコン→設定(歯車)」から開きます。Windows 11では「Bluetoothとデバイス」という項目の中に、マウスもタッチパッドもまとまっています。
手順4:デバイスマネージャーからマウスをアンインストールする
- 有線のUSBマウスや、2.4Ghz無線接続のマウスのアダプタを取り外します。
- Windowsアイコンを右クリックし、メニューから「デバイスマネージャー」をクリックします。
- 「マウスとそのほかのポインティングデバイス」をクリックします。
- 表示された一覧から削除したいマウスを選び、右クリックします。
- メニューから「デバイスのアンインストール」をクリックします。

アンインストールしたら、再度有線のUSBマウスや、2.4Ghz無線マウスをパソコンにつなぐと、自動的にデバイスがインストールされます。ドライバの不調はこれでリセットできます。
「アンインストール」と聞くと怖い気がしますが、マウスのドライバはWindowsが標準で持っているものなので、消しても挿し直せば自動で入り直します。壊れたドライバを捨てて、新品に入れ替える作業だと思ってください。
手順5:ノートパソコンのタッチパッドをオフにする
- Windows 11の場合は、Windowsアイコンをクリックし、メニューから「設定」を起動します。
- 「Bluetoothとデバイス」をクリックします。
- 「タッチパッド」をクリックし、「タッチパッド」のスイッチをクリックしてオフにします。
マウスを接続しているときだけオフにしたい場合は、「マウスの接続時にタッチパッドをオフにしない」のチェックをはずしてください。これで、マウスを挿している間だけタッチパッドが眠ってくれます。
タッチパッドを完全にオフにするのが不安な人は、こちらの「マウス接続時だけオフ」がおすすめです。外出先でマウスを忘れても、抜いた瞬間にタッチパッドが復活するので困りません。
手順6:周辺機器に問題がないか確認し、取り外してみる
よくあるトラブルですが、ゲームパッドのコントローラーが物に押されていたり、ボタンの上になにかが乗っていたりして、誤作動していることがあります。
また、ペンタブレットの上にペンが乗っているせいで、マウスのカーソルが同じ場所に固定されてしまう場合もあります。
一度周辺機器の周りを確認し、それでもマウスカーソルがおかしい場合は、一度マウス以外の周辺機器を取り外して正常に動作するか確認しましょう。
取り外したら問題が起きなかった場合は、一度手順4を参考にデバイスを削除し、インストールし直してください。
手順7〜8:接続をやり直す
設定でも直らないときは、マウスとパソコンの「つながり方」そのものをリセットします。
ここまで来て直っていないということは、マウス本体・机・タッチパッド・周辺機器・ドライバはひととおり無実だった、ということです。残るのは「マウスとパソコンの間の通信」。Bluetoothならペアリング情報が壊れている、USBレシーバーなら電波が邪魔されている、のどちらかです。
Bluetoothのペアリング情報は、パソコン側とマウス側の両方に保存されていて、片方だけが古くなると「つながっているように見えて、信号が正しく届かない」状態になります。手順7はそれを両側とも消して作り直す作業。手順8は電波の邪魔者を減らす作業です。
手順7:Bluetooth接続のマウスはペアリングをやり直す
Bluetoothの接続が上手く完了できていないため、誤作動しているケースがあります。一度ペアリングを解除して、やり直してみましょう。
Windows 11なら「設定」→「Bluetoothとデバイス」→「デバイス」から、今のマウスの「…」を開いて「デバイスの削除」。そのあと「デバイスの追加」で最初からペアリングします。マウス側は、底面の電源スイッチを一度切ってから入れ直し、ペアリングボタンを長押しするのが基本です。マウスによってはボタンの場所や長押しの秒数が違うので、わからなければ「型番+ペアリング」で検索してください。
手順8:ほかの無線機器の電源を切る・レシーバーを挿しかえる
2.4Ghz無線マウスやBluetooth接続のマウスは、ほかの無線機器の干渉を受けて動作がおかしくなることがあります。必要のない無線機器の電源を切り、動作を確認してください。
動作が回復する場合は、無線機器との距離に問題があります。干渉しないように普段は切っておくか、有線のUSBマウスがおすすめです。
USBレシーバーは、USB3.0のポートやUSBハブから離して、パソコン本体のポートに直接挿すのが基本。それでも不安定なら、USB延長ケーブルでレシーバーをマウスの近くまで持ってくると安定します。
「勝手に動く」と似ているけど、別の症状
ここまでの対処法で直らない場合、そもそも症状が「勝手に動く」とは別物かもしれません。
似ているようで原因も対処法も違う症状が3つあります。自分の症状がどれに近いか、一度確かめてみてください。特に1つ目は、故障でも汚れでもなく、Windowsの正規の機能です。
「マウスが勝手に動く」と検索する人の中には、この3つのどれかで困っている人がかなり混ざっています。カーソルが動くのか、クリックが入るのか、それとも決まった場所に飛ぶのか。この違いで読むべき記事が変わるので、自分の症状を一度言葉にしてみてください。それだけで、読むべき記事と試すべき手順が決まります。似た症状の記事を全部読む必要はありません。
メッセージの上にカーソルが自動で移動する(Windowsの設定です)
マウスカーソルがポップアップしたメッセージの「OK」ボタンの上に勝手に移動してしまうのは、パソコンの設定に問題があります。
これは「ポインターを自動的に既定のボタン上に移動する」という機能が有効になっているせいです。メッセージの上にあるボタンへマウスカーソルを移動してくれるユーザー補助機能で、Windows 11ではデフォルトでオフになっています。
しかし、Windows Updateなどのタイミングで意図せずオンになってしまうことがあります。
「勝手に動く」の中でも、この症状だけは見分けが簡単です。動くタイミングが「メッセージやダイアログが出た瞬間」に限られていて、飛ぶ先が必ず「OK」や「はい」などのボタンの上。不規則に飛んだり、じわじわ流れたりはしません。心当たりがあれば、下の設定を見てください。
オフにする場所
この設定は、Windowsの「マウスのプロパティ」という古い形式の画面の中にあります。Windows 11の新しい設定画面からは直接見えないので、いったん「マウスの追加設定」を経由して開く必要があります。手順は次のとおりです。
- 「Windowsアイコン」をクリックし、「設定」を起動します。
- 「Bluetoothとデバイス」の「マウス」をクリックします。
- 下へスクロールし「マウスの追加設定」をクリックします。
- 「マウスのプロパティ」画面で「ポインターオプション」タブをクリックし、「動作」の「ポインターを自動的に規定のボタン上に移動する」からチェックをはずして「OK」をクリックします。

チェックを外して「OK」を押した時点で反映されます。再起動はいりません。メッセージを1つ出してみて(たとえばメモ帳で何か書いて閉じようとすると「保存しますか?」が出ます)、カーソルが飛ばなくなっていれば完了です。
勝手にクリック・ダブルクリックされる
カーソルは動いていないのに、クリックが勝手に入る。あるいは1回押しただけなのに2回クリックされる。これは「勝手に動く」ではなく、マウスの左ボタンのスイッチが劣化した「チャタリング」という別の症状です。
チャタリングはマウスの中のマイクロスイッチという部品の寿命で起きるので、掃除や設定では直りません。ファイルを選ぼうとしたら開いてしまう、文字を選択しようとすると途中で切れる、ドラッグが途中で外れる。こういう症状はチャタリングの典型で、対処法がまるごと違います。詳しくは次の記事で書いています。チャタリングは放置すると頻度が上がる一方なので、早めに読んでおいてください。放電で直らなければ、スイッチの寿命です。
カーソルは動くけどクリックできない
カーソルは自由に動くのに、クリックだけが効かない。この場合はマウスよりもWindowsや常駐アプリ側の問題であることが多く、対処法がまるごと違います。
「勝手に動く」と「クリックできない」は、どちらも「マウスがおかしい」でくくられがちですが、原因の場所が正反対です。前者はマウスの外側(センサー・机・電池)から疑い、後者はパソコンの内側(ドライバ・常駐アプリ)から疑う。Logicoolのマウスならまず設定アプリの再起動、というように、手順の入口からして違います。この記事を上から順に試しても、クリックの問題はまず直りません。遠回りになる前に、あちらへどうぞ。クリックの方で困っている人は、こちらの記事へどうぞ。
ウイルスを疑う前に確認すること
「マウスが勝手に動く=誰かに遠隔操作されている?」と怖くなる気持ちはよくわかります。でも、ここまで読んでもらったとおり、原因の大半はセンサーの汚れ・タッチパッド・電池です。
それでも不安なときは、疑う前に1つだけ切り分けをしてください。パソコンのネットワークを切っても(Wi-Fiをオフにする、LANケーブルを抜く)カーソルが動き続けるなら、遠隔操作ではありません。外から操作するには通信が必要だからです。切っても動くなら、犯人はパソコンの中か、机の上にいます。
遠隔操作なら、カーソルは「意味のある動き」をします。アイコンを狙って動き、何かを開こうとする。対して、汚れや電池が原因の動きは「意味がない」。ぴょんと飛んで止まる、じわじわ端へ流れる、それだけです。カーソルの動きに意図が見えるかどうかも、落ち着いて見れば判断材料になります。
それでも気になるなら、セキュリティソフトでフルスキャンをかけて、それで安心してください。カーソルが動くだけで「ウイルスだ」と決めつけて、あわててパソコンを初期化するのは、いちばん損な選択です。
どうしても直らないときの切り分け(買い替えの判断)
上記の対処法を試して、パソコンを再起動しても直らない場合、つないでいるUSB端子やマウスを交換してみましょう。
「別のマウス」「別のUSB端子」の2つを入れ替えるだけで、故障している場所が3パターンに絞れます。予備のマウスがないなら、この機会に1つ持っておくと、次からの切り分けが一気に楽になりますよ。
やり方は単純で、まず別のマウスを同じ端子に挿す。次に同じマウスを別の端子に挿す。この2回の入れ替えで、結果は下の表のどれかに落ちます。有線マウスが1本あれば、Bluetoothやレシーバーの問題も同時に切り離せるので、予備は有線がおすすめです。結果が出たら、下の3つの見出しの当てはまるところへ進んでください。
| 別のマウスに替えたら | 別の端子に挿したら | 結論 |
|---|---|---|
| 直った | — | マウスの故障(寿命) |
| 直らない | 直った | USB端子・ハブの故障 |
| 直らない | 直らない | パソコン側の問題 |
別のマウスで問題なく動作する → マウスの寿命
マウスが故障しています。
買い替えがおすすめですが、高価なマウスの場合は交換保証も利用しましょう。
ロジクールの場合、2~3年の長期保証があるので、交換して貰えるケースがあります。また、ほかのメーカーでも保証期間内の自然故障であれば交換対象です。
「カーソルが飛ぶ」は、マウスの寿命のサインの中でも、センサーか基板の劣化で起きる症状です。左クリックのチャタリングと違って、だましだまし使うのが難しい。仕事中にカーソルが飛ぶと、間違ったファイルを開いたり、書きかけの文章の変な場所に文字が入ったりして、じわじわ時間を奪われます。保証が使えないなら、早めに買い替えた方が結局は安上がりです。次のマウスの選び方は、寿命の記事にまとめています。
別のUSB端子なら正常に動いた → ポート側の問題
接続していたUSB端子の故障です。USBハブの場合は、新しいものを購入しましょう。
パソコンに直接つないでいた場合は、パソコン側の端子にホコリや汚れがないか確認し、パソコンの中を清掃しましょう。パソコンの掃除をしても直らない場合、修理が必要です。
USB端子は、抜き差しを繰り返すうちに中の金属の接点がゆるんだり、ホコリが詰まったりします。ノートパソコンで「特定の端子だけ調子が悪い」はよくある話で、その端子を避けて使えば当面は困りません。デスクトップなら背面に端子が余っているはずなので、そちらに移すだけで解決します。端子が全部ダメになるのは、電源まわりの故障が疑われるので、その場合はメーカーへ。USBハブを使っている人は、ハブの電源不足でも同じ症状が出ます。
別のマウスもUSB端子も動かない場合はメーカーサポートへ
パソコン側の故障の可能性が高いので、一度メーカーのサポートに連絡してみましょう。
メーカーの保証期間を過ぎていても、ほとんどのメーカーでは有償サポートを受け付けています。
自作パソコンの場合は、マザーボードのメーカーのヘルプを確認してください。
サポートに連絡するときは、「別のマウスでも別の端子でも同じ症状」と伝えてください。これを伝えるだけで、サポート側は「マウスの問題ではない」と判断できるので、話が一気に早くなります。この記事の手順で何を試したかをメモしておくと、電話口で「それはもう試しました」と言えて、同じ手順を繰り返させられずに済みます。型番と購入時期も、聞かれる前に用意しておくと早いです。
まとめ:マウスが勝手に動く症状は、掃除と設定でほぼ直る
マウスカーソルが勝手に動く症状は、パソコンの設定やマウス本体の汚れを掃除することで直ることがほとんどです。
しかし、今回紹介した対処法を試しても直らないときは、メーカー修理が必要な場合もあります。
もしどうしてもマウスが勝手に動く症状が直らない場合は、一度メーカーのサポート窓口に問い合わせてください。
また、マウスは消耗品なので、調子が悪くなったときのために予備のマウスを用意しておきましょう。有線のマウスは電池切れがないので、予備用にはおすすめです。切り分けにも使えて一石二鳥ですよ。1,000円前後で買えるので、引き出しに1本入れておくと、次にカーソルが暴れたときに慌てなくて済みます。うちの予備は、この下の有線マウスです。
















