ADHDは掃除や片付けが苦手だ。
きれいに片付いた部屋は秒で散らかり、汚部屋になり、腐海を作る。
ばぶもその例外ではなかった。
かといって、汚い部屋が好きなわけでもない。片付けたいとは思っている。
実際、今暮らしている部屋はそこそこきれいなものだ。
つまり天性の汚部屋職人であるADHDも、条件さえ整えば、きれいを維持できる。
ということで、超汚部屋職人だったばぶが、足の踏み場もない汚部屋から、比較的きれいな生活空間を取り戻すまでのエピソードを、写真と共にシリーズでお伝えします。
ノーモザイクなので、ヤバい部屋を見たくない人はゴーバックユアホーム。
ということで、レッツスタート汚部屋掃除。
始まりの汚部屋は、混沌とした足の踏み場もない空間だった
汚部屋掃除大作戦は、同居していた弟が海外に赴任して、部屋を丸ごと自由に使えるようになったところから始まる。
2018年冬。場所は東京都文京区の、とあるマンション。広さは1LDK、40平米。
二人暮らしには手狭で、一人暮らしにはやや広めだ。
2Kからフルリフォームした部屋に、2010年の冬から姉弟の二人で暮らしていた。
その前は、延床面積120平米の三階建てに、家族4人で暮らしていた。そこから引っ越して40平米。広さは単純計算で1/3だ。
やや手狭になるが、広さは問題ないはずだ。
しかし、ここで誤算があった。
前の家の1Fは、工場をリフォームしたので天井高が約4m。2Fも吹き抜け+天井まである造作の収納。
そう、前の家は横方向だけでなく、縦方向にも容積が大きかったのだ…。
おまけに姉弟それぞれに12畳の広さが与えられていたせいで、各自の荷物の量たるや半端ない。
さらに二人して片付けが下手。そこへきて大量の荷物と共に、業者を使わず自力で五月雨式に物を移動する、いわゆるアリの引っ越し。
動線の考えられていない家具配置。家族向けの大きい家具の数々。
汚部屋になるのは必然だった。
汚部屋の原因は、掃除もままならない空間密度…はっきりわかんだね
このぎっしり具合を見てくれ。こいつをどう思う。
1LDKに二人暮らしなので、8畳の寝室の真ん中をパーテーションで区切って使っていた。つまり、パーソナルスペースは4畳だ。
ついでに、先に入居した弟はリビングにPCデスクを構えたが、あとから入居した私は場所がない。どう逆立ちしてもない。
致し方なく、ベッド下が160cmあるハイタイプのロフトベッドを購入し、その下をPCデスクにした。
背面には造作棚。椅子を引くのがギリギリのスペース。隠れ家と言えば聞こえがいいが、ギッチギチで掃除もままならない。
そんな場所に、片付け下手が居座るとどうなるのか。
答え:汚部屋。
脱・汚部屋第一段階:掃除ができるように物を捨てよう
汚部屋のゾーンは3つ。
1)リビング
2)寝室
3)キッチン
この3つで総じて言えることは、物が多い。とにかく物が多い。
物が多すぎて探せなくなり、仕方なく買い、また物が増えて行方不明の悪循環だ。
とりあえず、掃除のための作業スペースを確保する必要がある。
そこで、どう見ても捨てていい物を捨てる作業からはじめることにした。
ルールは3つ。
こいつらを……
こうして…
こうじゃ!!
ご覧ください、床が見えました。
ちなみにテーブルの下はこんなことになっていたけど、全部引っ張り出して袋詰めしてやった…。
さて、この大量のゴミがどうなったかというと、手に負えないので最終的に廃品回収を依頼することになった。
いわゆる「ゴミ屋敷清掃」ってやつだ。
見積もりに来てくれた業者さんが、ゴミの山を前に所在なさそうに佇む姿を見て欲しい。
なにはともあれ、これでゴミを一掃してすっきりだ!!と思うだろう?
しかし、そこに至る前に、まだ魔境があったのだ…。
次回:恐怖、放置された水まわりを救え!
ばぶ家の風呂は、古き昭和のタイル張り。そこに湯船が置かれたスタイルだ。
そう、掃除もしにくく、汚れが溜まりやすい。その水場の存在が、新しい洗濯機到着というすっかり忘れられていたイベントによって思い出されてしまったのだ…。
次回「恐怖、放置された水まわりを救え!」