「3000~4000文字でお願いしますね~」って発注されて、真っ白な原稿を前に頭抱えてるライター初心者のフレンズ~~~!!!
「ブログで副業すんぞ、稼ぐんぞ!!」って決意したのに、全然ブログ記事が書けないブログ初心者のそこのお前~~~!!!
「ちょっとしたコツとかテクニックですぐに5000文字余裕っち!!にならねえかな」って思ったことない?私はある~~。
でもね。世知辛い現実を突きつけていくね。
文章を執筆する力は、スキルじゃなくて基礎体力だ。
力isパワー。そう、執筆する力は技術ではなく体力なのだよ。
鍛えるためには、毎日継続するしかない。さっと身に付く簡単テクニックはない。……のは揺るぎない前提として、それはそうと、効率のいいトレーニング法は存在する。
筋トレだって効率的なやつあるしね。
ってことで、今回は「毎日回し車を回すハムスターのように繰り返すことで、絶対執筆速度が上がる方法」を話していこう。
最初に箇条書きを身に着けろ!!
- 1行1単語~30文字ぐらいの箇条書きを3行作る
- 1行を150文字ぐらいに肉付けする
- 3行の間を繋いで、1段落にする
これ、経験豊富なライターも普通によくやる方法。私もやる。
なにを書くのかざっくり書き出したあと、それぞれの要素について解像度を上げ、最後に繋いで一本にすると500文字前後の段落が完成!!実にシンプル。
150文字って言ったら、1ツイートの限界よりちょっと多めな程度。3ツイ分だよ、案外できそうな気しません?意外と少ないでしょ。
140文字フルにツイートするやつは大体ツイ廃だよ~
でっすよねーーー!!!一日50ツイ以上するツイ廃です…。
話を戻して。まずは単語を3つ箇条書きで書き出す。例を「リンゴの切り方のコツと注意点」としよう。
- リンゴの切り方
- 切り方のコツ
- リンゴを切るときの注意点
27文字。コイツを肉付けしていく。説明したいことを調べながら、1項目ずつ膨らませていこう。
箇条書きを膨らまそう
3つの箇条書きに対して、肉付けして文章にする。
内容はそれぞれ、「リンゴの切り方」についての解説、「切り方のコツ」についての説明、「切るときの注意点」についての注意喚起。
よしやってみよう。ざっくりこんな感じ。これで大体250文字。
- リンゴは基本的にくし切りにする人が多い。皮の赤と果肉の白のコントラストがはっきりしているので、皮の一部を残してうさぎリンゴにする人もいる。
- くし切りにするときは、八等分にして芯の部分をV字に切り落とし、皮を切り取る。先に剥いてから切るのではなく、切ってから皮を剥くのが、手軽にきれいに剥くコツ。
- 熟したリンゴの表面には、ワックス状の物質が出て滑りやすくなるので、手を切らないように注意が必要。また、放置すると酸化して茶色になってしまうので、剥いてすぐ食べないなら薄い塩水で酸化防止をするのがおすすめ。
情報量を増やし、内容の解像度を上げよう
250文字だと、さすがに1段落というにはちょっと短い。情報量を増やし、内容の解像度を上げていこう。
480文字。見出しひとつ分、一段落に充分な量だ。
- リンゴは基本的にくし切りにする人が多い。皮の赤と果肉の白のコントラストがはっきりしているので、皮の一部を残して兎の耳のように切り込み、うさぎリンゴにする人もいる。
このように果実の皮と果肉の色を利用して果物に装飾を施すことを、フルーツカービングと呼ぶ。 - リンゴをくし切りにする手順は、まず八等分にしてから、芯の部分をV字に切り落とし、皮を切り取る。先に皮を剥くよりも、くし切りにしてからの方が皮が剥きやすい。
リンゴを等分に切るのが苦手な人は、リンゴを切る専用の器具を使うと1回で簡単に八等分できる。
皮の部分には栄養素が多いため、しっかりと洗い、皮を剥かずに食べてもよい。 - リンゴを切ったり皮を剥いたりするときに、指を切ってしまう事故が多い。原因は、熟したリンゴの表面に出てくる、天然のワックス状の物質にある。
リンゴの水分を保護するワックス状の物質は完熟の合図だが、洗ったリンゴが滑りやすくなるので、手を切らないように注意する。
また、リンゴは剥いた状態で放置すると酸化して茶色になってしまうので、すぐ食べないなら、薄い塩水で酸化防止をするのがおすすめ。
箇条書きから文章を膨らませる練習を繰り返せ
サンプルに、リンゴを輪切りにして型抜きで芯を抜く方法や、ワックスが発生する理由や成分、皮に含まれる栄養素の情報を追加すれば、あっという間に2000文字ぐらいになる。
1日1本でいいので、箇条書きから文章を膨らませる練習をしよう。最初は30文字を300文字にする程度で構わない。大事なのは繰り返し練習することだ。
そして、内容を膨らませるときは「長くするために無駄な情報を詰め込まない」ことに注意しよう。
情報量を増やして文章の解像度を上げるのと、関係性のない情報を詰め込んで水増しするのは、文字量を増やすという点では同じでも、まったく違う行為だ。
後者は文章の冗長化を招き、必要のない情報で読者が混乱する。結果的に、読了率を下げ、離脱率を上げる、つまり読まれない記事になる。
「つまらない文章」になるのは、意味のない情報があるせいなんだなあ。ばぶを。
【初級】とりあえず基礎体力を付けるために書き写せ!
いわゆる「写経」である。
新聞を読み、気になった記事を手で書き写そう。手書きだ。
このご時世に、あえて手書きだ。理由はいろいろあるが、書くという動作をすることで、写しながら相対している文章に集中して思考する時間を持てるのが大きい。
書き写しながら、内容について考え、わからない単語や用語、その記事の背景などを書き出す。わからないものはどんどん辞書をひこう。
写経する相手はなんでもよくね?と思うだろう。そこであえて、なぜ新聞なのか。
新聞は非常に限られた紙面の中で正確に、かつ的確に情報を伝達するため、文章がコンパクトに整理されている。これは、「すぐに情報が欲しいユーザー」に対してコンテンツを作るWebライターの基本に近い。
さらに、記者ハンドブックをもとに校閲がしっかりとチェックしている。つまり、日本語としてきれいに整っている。文章パターンのインプット材料として最高だ。
書き写す作業は書き方のインプットだ。スムーズに文章を書くには、大量の文章パターンをインプットする必要がある。
ひたすら黙々と、毎日のジョギングや筋トレの如くインプットして文章を取り込もう。さまざまなパターンで展開される文章を、大量に頭に叩き込むのがこの練習のポイントだ。
大量にインプットされた文型は、いざ仕事でアウトプットするとき、言葉の展開を考えずとも、正しいてにをはと共にスムーズに頭から出てくるだろう。
【中級】要点を探り、文章を要約、要約から文章を書く
気になったコンテンツの要点を抜き出し、全体を要約してみよう。3000文字のページを、基本3行、最大5行で解説する練習をする。
・誰に向かってなにについて話しているのか
・一番の話題はなにか、絶対に伝える必要がある内容はどれか
・結論はなにか
これを書き出してみよう。そして、書き出した要約から、再度、自分なりに文章を作り直し、元になった文章と同じ内容を伝えられているか比較してみよう。
この繰り返しで鍛えられるのは、調査した内容から必要な情報を抜き出し、正しく伝える力だ。ライターとしてなくてはならない基礎体力を鍛えることができる。
ついでに、見出しの付け方も上手くなる。見出しは究極的に圧縮された要約だ。要約上手は見出し上手と言っても過言ではないだろう。
毎日の積み重ねこそが力、力isパワー
ライターの文章力、執筆力は、体力と同じだ。体力を鍛えるには、毎日繰り返し積み重ねるしかない。急に上手くなる魔法もないし、ちょっとやれば上手く見えるコツもない。
もちろん、文章が上手く見えるように誤魔化す方法はある。読書感想文やレポート、ちょっとした企画書なら、それでいいだろう。
しかしライターにとって、文章はそこにある日常だ。毎日、息をするように文字を埋めていく必要がある。
つまり、呼吸と同レベルになるまで鍛えるしかない。王道はないのだ。
代わりに、今回紹介した3つの方法を毎日繰り返せば、必ず貴方の文章力、執筆力は向上する。
なぜならこれは、おたよりさんがわずか半年でライティングを身につけた方法であり、私が小学校から高校を卒業するまで習慣的に行っていた方法だからだ。
私たち二人が実証しているように、貴方のライター体力は必ず上がる。
初心者ライターでも3カ月で執筆速度が向上し、ねじれのない、きれいな文章が書けるようになるだろう。
ただし、丁寧に、実直に、毎日繰り返す必要がある。つまるところ、努力しかないのだなあ…。