【ライター】フリーライターとサラリーマンライター、向いてる人と隣の芝生は青い現象の話。

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Twitterでまむし(@mams428)さんがなにやら面白いことを呟いていたので、往復書簡企画に乗っからせていただきました。

DMでやり取りすることしばし。

[jinr_fukidashi8]

フリーランスとサラリーマンライターそれぞれどういう人が向いてると思います的な質問をしたくなる気がします。

逆に自分がサラリーマンライターしかしたことがないのですが、長期的な選択肢としてありなのかなとか思うことはあり。

[/jinr_fukidashi8]

なるほど。面白い質問をいただきましたわ。

私はサラリーマン、フリーランス両方での経験があるので、私なりの視点から話していこう。

もちろん、家庭の事情や様々な理由でフリーを選んだ人もいるだろうが、今回は適しているか否かの話なので、その辺の都合はノーカウントとさせて貰う。

どっちに向いてるかずばりわかるよ

環境と自分のあわせ方の違いでわかる向き不向き

フリーライター向きの人

環境を自分にあわせるタイプは、たとえ今勤めていても根っこはフリーランス向きだ。

フリーライターに向いている人は基本的に「スタンドアロン」型の人だ。なんかのきっかけで独立しがちだし、仮に起業しても一人親方タイプが多い。

企画や提案から自分でこなして、最後まで面倒を見たがるが、書きたいものに対して融通が利かない、典型的な「自分が作った飯しか食えない」タイプだ。

良くも悪くも、集団行動には向かない。キャリアとしても、基本的に一人でやっていくタイプが多い。ライターからのキャリアプランは、そのままライターを貫くか、フリーの編集者や校閲者という立ち位置になりがちだ。

仮に複数人でなにかを組織して動かす場合でも、性質的にそこに長期的・恒常的とどまることは少ない。立ち上げメンバーにはいたのに、いつの間にか消えている。そんな感じ。スナフキンか妖精さんの一種だ。

波瀾万丈の人生、山折り谷折りを楽しみたいジェットコースターライフをお望みの方におすすめだ。

安定性?ゴミ箱に捨てたね。

サラリーマンライター向きの人

環境に対して自分をあわせる人はこっち。

いわゆる人脈になるタイプの人はこちらが向いている。日本の社会においては、圧倒的多数だ。

サラリーマンライター、インハウスライターは組織の中で動ける人だ。大勢の人間のハブとして機能することができる人は、ライターからディレクターや編集、あるいは起業という選択もある。

一人でふらりとどこかへ行ってしまうような人種を束ね、ハブになることで、大きな物事を動かすことができる。思わぬ出会いをつなぐコーディネーター的立ち位置になることもしばしばだ。

人に対する興味関心も強いから、人間関係を上手く構築できるだろう。空気を読み、無言でも察して関係をケアすることができるタイプが多い印象だ。

キャリアプランとしては、そのままインハウスライターを極めるも良し、メディアの編集長を目指すも良し、くせ者だらけのフリーライターをまとめてディレクションしたり、一癖も二癖もある記事を編集する名物編集を目指してもいい。

メディア関係のキャリアカウンセラーや、採用・人事に行ってもいいだろう。中長期的な安定したキャリア形成ができる。

こういう人がいるからWebメディアが成り立つし、本が出る。ありがたい。

自由を愛し、自由に愛された存在

フリーライター向きの人

自分が作った飯しか食えない。そういう生き物だ。

誰かを育てたり、すり合わせるより、面倒くさいから全部自分でやった方が早いと思っているなら、フリーランスに向いている。

実際、自分を環境に合わせるのではなく、環境が自分にあうべきだと思ってるぐらい天動説なタイプも多い。私もそう。

安定性とは無縁の人生なので、日頃から貯金や資産形成を意識して生きていこう。

とはいえ、毎月収入に激しく波が生じるのがフリーランスだ。ある程度どんぶり勘定で、大らかに収支を捉えて病まないルーズさも必要だ。

フリーランスが収入の安定性を求め始めると、その先にあるのはままならない地獄なので。

また、人間関係にも一癖ある。私が見ている範囲では、私自身やおたよりさんを含め、ティッシュみたいに薄く広い人間関係の上っ面を作って、その下に狭く深い関係を育てている人が多い。

ぼっちが好きなわけではないが、独りは愛している。そんな人はフリーランスの孤独を愛でて生きていけるだろう。良くも悪くもドライで、諦めと割り切りが早い。

いつも寄り添える仲間や群れを欲するタイプの人は、逆に病むのでフリーランスはおすすめできない。

なぜなら、フリーランスの同業者は、協業関係にない限り、同じ業界のパイを奪い合うライバルでしかない。

健全な社会性に愛されし人々

サラリーマンライターに向いている人

ある程度の安定性を前提に、中長期の計画を完遂できる人種は、サラリーマンライターがおすすめだ。

集団性を持っているので、予算という名の安定性を担保に、大きな企画を動かすこともできる。当然、大きなことをやるには時間も金もかかるから、年単位の計画性ともお友達だ。

自分が書きたいものにふんわりと近い会社やメディアを選べば、ある程度書きたい世界に近いものが書ける。とはいえ、「これについて書きたい!」と言ったところで方針とあわなければ書かせてはもらえないが。

我慢したり、引っ込めたり、譲らねばならない状況もあるだろうが、環境に沿って自分をある程度あわせられるなら、サラリーマンという安定性は悪くないはずだ。

独断と偏見だが、人間関係についてもほどよくやれる人が多い。きちんと年賀状を送るし、送るのやめるときにも年賀状じまいができる。ある日突然「めんどくさいな」で連絡絶つのが常態化していない。

集団に自分をあわせることができるので、面倒な人種が多いフリーランスをいい感じに束ねて、ディレクションすることも可能だ。

一方で、空気を読んだり、望むようにはできない状況が続いたりで、ストレスを溜めやすい環境でもある。「なんで自分ばっかり我慢してるんだ」と不満を感じたら、友達と一杯やるのをおすすめする。

隣の芝生はそりゃもう青いんだってば

みんな違ってみんないい、向いてる方で生きよう

フリーランスとサラリーマン、正直、お互いに「いーなあそれー」ってことは多い。

フリーランスは正直、実力勝負とはいえ収入は青天井だし、驚くような仕事にアサインされることもある。自分のキャリアを望むようにデザインして、突き抜けていける自由さがある。

一方、サラリーマンには、フリーではそうそう手が出せないような大きい案件のチャンスを与えられたり、しっかりとした教育や成長の機会が得られる。キャリアパスの選択肢も多いし太い。

「なんか機会があればどっか勤めたいなー」と思ったり、「独立しよう、そうしよう!」と思ったりは、よくある話だ。

とはいえ、向き不向きがある。フリーランスタイプの人間はサラリーマンになったところで、長くて数年でどっか行くか、社内の一匹狼になってしまう。

逆にサラリーマン向きの人間が独立すると、保証のなさと不安定さ、先の見通しが立てにくい不安感によって、かなりストレスフルな環境になるだろう。

隣の芝は青いのだ。お互いに向いた場所で、いい感じに協業するのがベストなのだと、私は思っている。

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この記事を書いた人

ばぶのアバター ばぶ ゆるミニマリスト

マイペースでADHDなライター。FF14とおたよりさんと、朽ちかけた廃墟が大好き。ゆるくミニマルな暮らしを目指している元汚部屋職人。

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